1. はじめに
Ubuntuを利用する際、標準ブラウザとしてFirefoxがプリインストールされています。しかし、多くのユーザーがGoogle Chromeを好む理由として、以下の点が挙げられます。
- 高速なブラウジング:Google独自の最適化技術により、ウェブページの読み込みが速い。
- 豊富な拡張機能:Chrome Web Storeで提供される多くの拡張機能が利用できる。
- Googleアカウントとの同期:ブックマーク、履歴、パスワードなどを複数のデバイス間で簡単に同期できる。
- 最新のウェブ技術への対応:最新のJavaScriptやCSSのサポートが迅速。
本記事では、UbuntuにGoogle Chromeをインストールする方法を 初心者向け に詳しく解説します。GUIを使った簡単な方法から、ターミナルを利用する方法まで幅広く紹介します。最後には、トラブルシューティングやFAQも掲載しているので、ぜひ最後までご覧ください。
2. インストール前の準備
Google Chromeをスムーズにインストールするためには、事前にいくつかの確認事項があります。
システム要件の確認
Google Chromeは 64ビット版のUbuntu で動作します。まずは、使用しているUbuntuが64ビットかどうかを確認しましょう。
以下のコマンドをターミナルで実行してください。
uname -m
x86_64
が表示された場合:64ビット版なので問題なし。i686
やi386
が表示された場合:32ビット版のため、Chromeをインストールできません。(代替として「Chromium」ブラウザの使用を検討してください。)
インターネット接続と管理者権限
Chromeのインストールには インターネット接続 が必要です。また、ターミナルを使用する場合は 管理者権限(sudo) が必要になるため、適切な権限を持っているか確認してください。
管理者権限の確認は以下のコマンドで行います。
sudo -v
パスワードを入力し、エラーが出なければ問題ありません。

3. インストール方法
ここでは、3つの方法を紹介します。
- 方法1:公式サイトからのGUIインストール(初心者向け)
- 方法2:ターミナルを使用したコマンドラインインストール
- 方法3:Ubuntuソフトウェアセンターを利用する方法
方法1:公式サイトからのダウンロードとインストール(初心者向け)
- Google Chrome公式サイトにアクセス
Ubuntuのデフォルトブラウザ(Firefoxなど)を開き、Google Chrome公式サイト にアクセスします。 - .debパッケージをダウンロード
「Chromeをダウンロード」ボタンをクリックし、「Debian / Ubuntu 用の64 ビット版(.deb)」 を選択。 - ダウンロードしたパッケージを開く
ダウンロードフォルダに移動し、ダウンロードした.deb
ファイルを ダブルクリック すると、ソフトウェアインストーラーが起動。 - インストールを開始
「インストール」ボタンをクリックし、パスワードを入力してインストールを実行。 - インストール完了の確認
インストールが完了すると、「アプリケーションメニュー」から Google Chrome を検索し、起動できることを確認してください。
方法2:ターミナルを使用したインストール(上級者向け)
ターミナルを利用することで、よりスムーズにChromeをインストールできます。
- ターミナルを開く(Ctrl + Alt + T)
- Google Chromeの.debパッケージをダウンロード
wget https://dl.google.com/linux/direct/google-chrome-stable_current_amd64.deb
- パッケージをインストール
sudo dpkg -i google-chrome-stable_current_amd64.deb
- 依存関係を解決
sudo apt --fix-broken install
- インストールの確認
google-chrome --version
Chromeのバージョンが表示されれば、正常にインストールされています。
方法3:Ubuntuソフトウェアセンターを利用
- Ubuntuソフトウェアを開く
- 「Google Chrome」を検索
- 「インストール」ボタンをクリック
- パスワードを入力し、インストール完了を待つ
- 「アプリケーションメニュー」からChromeを起動
4. インストール後の設定と確認
Google Chromeを起動する
インストール後、ターミナルまたはGUIからGoogle Chromeを起動します。
google-chrome
または 「アプリケーションメニュー」から「Google Chrome」を検索し、クリック して開きます。
デフォルトブラウザに設定
- Google Chromeを開く
- 「Google Chromeをデフォルトのブラウザに設定しますか?」 のメッセージが表示される
- 「デフォルトに設定」をクリック
これで、リンクを開く際にGoogle Chromeが優先的に使用されるようになります。
5. トラブルシューティング
インストールエラー
インストール時に以下のようなエラーが発生することがあります。
dpkg: error processing package google-chrome-stable
この場合、以下のコマンドを実行してください。
sudo apt --fix-broken install
これにより、インストールの依存関係の問題を自動的に修正できます。
Chromeが起動しない
インストール後にChromeが起動しない場合は、キャッシュのクリアや再インストールを試してみてください。
キャッシュのクリア
rm -rf ~/.config/google-chrome
google-chrome
再インストール
sudo apt remove google-chrome-stable
sudo apt update
sudo apt install google-chrome-stable
これでも解決しない場合は、/var/log/syslog
のエラーログを確認し、エラーメッセージをもとに原因を特定しましょう。
6. FAQ(よくある質問)
Q1:Chromeを自動更新できますか?
A1:Googleリポジトリが追加されるため、自動更新されます。ただし、手動で更新する場合は以下のコマンドを使用してください。
sudo apt update && sudo apt upgrade google-chrome-stable
Q2:Chromeのアンインストール方法は?
A2:以下のコマンドで削除できます。
sudo apt remove google-chrome-stable
Q3:日本語入力ができない
A3:ibus-mozc
をインストールしてください。
sudo apt install ibus-mozc
その後、再起動して日本語入力を有効にしてください。
Q4:Chromeの動作が重い
A4:不要な拡張機能を無効化し、キャッシュをクリアしてください。
拡張機能を無効化する方法
- Chromeのアドレスバーに
chrome://extensions/
を入力 - 不要な拡張機能をオフにする
キャッシュのクリア
rm -rf ~/.cache/google-chrome
この操作により、動作が改善することがあります。
7. まとめ
本記事では、UbuntuにGoogle Chromeをインストールする方法について解説しました。
ポイントのまとめ
- GUI(公式サイト / ソフトウェアセンター) と ターミナル の2つのインストール方法を紹介。
- インストール後の設定(デフォルトブラウザの変更) について説明。
- エラー発生時の対処法(依存関係エラー、起動しない問題) を詳しく解説。
- FAQでよくある質問(更新・アンインストール・日本語入力・動作の遅さ) に対応。
UbuntuにGoogle Chromeをインストールすることで、快適なブラウジングが可能になります。本記事を参考にして、スムーズに導入を進めてください!🚀